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外壁塗装でアスベストが見つかったら?安全な対応策と注意点
2025年10月05日(日)
下関市、宇部市、山陽小野田市、山口市を中心に外壁塗装・屋根塗装・雨漏り修理・リフォームを専門にしている
外装劣化診断士の平井です!
外壁塗装は住宅を守り、美観を維持するために欠かせないメンテナンスです。しかし、築年数が古い住宅では、外壁材や屋根材に「アスベスト(石綿)」を含んでいる可能性があります。
アスベストは1970年代から90年代初頭にかけて、耐火性や断熱性に優れていたことから広く使用されました。しかし、飛散したものを吸い込むと次の病気にかかる恐れがあるため危険です。
- ・肺がん
- ・中皮腫
- ・肺線維症
現在はアスベストの使用が原則禁止となっています。今回のお役立ちブログでは、アスベストの基礎知識や調査方法、安全な対応策などをお話しします。
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アスベストは重宝されていたが危険な物質に。なぜ危ないのか?
アスベストは天然に存在する繊維状鉱物です。「耐熱性・耐久性・絶縁性」に優れていることから、建材として重宝されてきました。
空気中に飛散しているアスベストを吸い込むと、「肺がん・中皮腫・肺線維症」などの病気を引き起こす可能性があります。
外壁材や屋根材に含まれている場合は、セメントに固着しているため大きな危険はありませんが、塗装工事や撤去工事の際に削ったり壊したり作業をすると、飛散リスクが高まるため危険です。
アスベストの含まれる可能性がある外壁材
注意すべき外壁材は次の通りです。
- ・窯業系サイディング
当時は補強繊維としてアスベストを混ぜているケースがあり、現在のサイディングとは大きく性質が異なります。2000年以前に製造された場合は要注意です。
- ・スレート外壁材・屋根材(例:カラーベスト、コロニアル)
軽量で施工しやすいため普及しました。1980年から2004年に製造された製品には、アスベストを含んでいる可能性が高いとされています。
- ・ALCパネルの一部製品
軽量気泡コンクリートとして知られるALCも一部製品で、過去に含有例が報告されています。品番だけでの断定は困難なため、最終判断は分析してもらうことが大切です。
築20年を超える住宅では、アスベストを使用している可能性があるため、外壁塗装前に調査してもらいましょう。
外壁塗装でアスベストが問題となる場面はいくつもある!事例を見てみよう!
外壁塗装は塗料を塗る作業ですが、前段階で行う下地処理や補修作業によっては、アスベストの飛散リスクが生じます。
- ・高圧洗浄
- ・ケレン作業
- ・補修作業
これらの作業は、アスベスト飛散の確率が高まるため要注意です。飛散の理由を見てみましょう。
高圧洗浄
損傷を伴う洗浄や研磨・切削は飛散リスクを高めます。指針に沿って湿潤化・局所集じん・隔離養生などを適切に行うことが大切です。
ケレン作業(研磨・削り作業)
古い塗膜やサビを落とす工程で、外壁材を削ってしまうと微細な粉じんが発生し、吸入リスクが高まります。
補修作業
ひび割れや欠けを直す際に外壁材を削ることで、内部に含まれているアスベストが露出することもあります。
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アスベストを含むかは調査によってわかる!どのような流れで行う?
アスベストの有無を正確に確認するには、段階的な調査が行われます。流れは次の通りです。
- 1.図面・製品名の確認
- 2.目視調査
- 3.サンプリング分析
工程ごとに内容を見てみましょう。
1.図面・製品名の確認
当時の施工図や製品資料により、アスベスト含有の有無を判断できる場合があります。まずは、書類を確認することが第一歩です。
2.目視調査
外壁材の種類や施工年代から推測できますが、外観だけで確実に判断することは困難です。あくまで予備的な判断にとどまります。
3.サンプリング分析
外壁の一部を採取し、専門の分析機関で顕微鏡による検査を行います。費用は数万円程度かかるものの、信頼性の高い方法です。
外壁からアスベストを取り除くには3種類の工法がある!どれが良い?
アスベストを含む外壁に対しては、工事方法を誤ると繊維が飛散し、健康被害のリスクが高まります。そのため、国の基準に基づいた「安全な施工方法」を選ぶことが重要です。
工法は主に3種類です。
- ・封じ込め工法
- ・囲い込み工法
- ・撤去工法
長所と短所を交えながら見てみましょう。
封じ込め工法(表面を覆って飛散を防ぐ)
封じ込め工法とは、既存の外壁材を削ったり撤去したりせずに、表面を専用の下塗り材や塗料でしっかり覆う方法です。アスベスト繊維が飛散するのを防ぎます。
メリットは、費用が比較的安価で工期が短いことです。また、外壁を大きく壊さずに対応できるため、生活への影響も少ないでしょう。
一方、デメリットは外壁の劣化が進んでいる場合、表面を覆っても内部の劣化を止められず、効果が限定的になるかもしれません。症状によっては、将来的に外壁材の補修や撤去が必要になる場合もあります。
短期間で費用を抑えたい場合に適した工法ですが、劣化状況をしっかり見極めることが大切です。
囲い込み工法(上から覆って隔離する)
囲い込み工法とは、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ね張りし、アスベストに直接触れないようにする工法です。外壁を完全に覆うため、アスベストに触れるリスクが大幅に減少します。さらに、断熱性や防音性の向上も期待できるでしょう。
一方、デメリットは封じ込め工法と比べて費用が高めなことです。また、既存の外壁材の上から施工するため、建物に若干の重量が加わります。安全性に加えて、快適性やデザイン性も重視したい方に適した工法です。
撤去工法(根本的な解決をする)
撤去工法とは、外壁材をすべて取り外して適切に処分する方法です。メリットは、アスベストを完全に除去できることです。さらに、新しい外壁材に張り替えることで建物の耐久性や美観が大幅に改善されます。
一方、デメリットは飛散防止のための厳格な養生や作業管理が求められることです。経験値が高くないと作業するのは難しいでしょう。アスベストの問題を根本的に解決したい方へおすすめです。
外壁塗装時のアスベスト対応をしてもらう際は業者選びが重要!ポイントとは?
アスベストの対応は、DIYではなく業者に任せましょう。自身での作業は、飛散リスクが高くなり健康被害を起こす恐れがあります。
しかし、業者といってもクオリティは異なります。業者選びの際は、次のポイントを押さえておくと安心です。
- ・アスベスト作業主任者の資格をもつスタッフがいるか
- ・アスベスト工事の届出を行っているか
- ・見積もりに「調査費用・処分費用」が明記されているか
何をチェックすると良いか、詳しく見てみましょう。
アスベスト作業主任者の資格をもつスタッフがいるか
アスベストを扱う工事では、法律により「石綿作業主任者」の選任と配置が義務付けられています。保有しているスタッフは、作業手順の確認や安全管理、飛散防止対策などを指揮することが可能です。
一方、資格を保有しないスタッフが現場管理している場合、作業が適切に行われず飛散リスクが高まるでしょう。
アスベスト工事の届出を行っているか
アスベスト入りの建材を取り扱う場合、工事の種類や規模に応じて、労働基準監督署や自治体への事前届出が必要です。届出を行わないまま進める業者に依頼すると違法工事となり、発注者である施主にも法的責任が及ぶ可能性があります。
契約時に「届出書の控え」や「自治体への受理番号」を提示してくれる業者に依頼すると安心です。
見積もりに「調査費用・処分費用」が明記されているか
アスベスト工事は、通常の外壁塗装やリフォームと異なり、特有の追加費用が発生します。見積書には、次の項目が記載されているか必ずチェックしましょう。
- ・調査費用(サンプリング分析や現地調査)
- ・飛散防止養生費用(シート養生や集じん機の設置など)
- ・廃棄物の処分費用(専門業者による適切な運搬・処分)
これらが含まれていない見積もりは一見安く見えますが、工事後に追加請求をされるトラブルが起こる場合もあるため、「総額でどこまで含まれているのか」を確認することが大切です。
FAQ|外壁塗装でアスベストが見つかった場合によくある質問
外壁塗装の現場では、築年数の古い建物を中心にアスベスト(石綿)が含まれているケースが少なくありません。
しかし、どのように対応すべきか、費用や安全性について不安を感じる企業担当者・管理者様も多いでしょう。
ここでは、オムラが法人・管理会社様から多くいただくご質問にお答えします。
Q.外壁塗装中にアスベストが見つかった場合、工事はどうなりますか?
A.アスベストが含まれている可能性がある場合、ただちに作業を中断し、分析機関による成分調査を行います。分析結果に基づき、法令に準じた安全対策を実施したうえで工事を再開します。
オムラでは、厚生労働省および環境省の指針に基づいた手順で対応し、作業員・居住者・近隣への安全を最優先にしています。
Q.アスベストの調査にはどのくらいの期間と費用がかかりますか?
A.一般的に、採取から分析結果の報告まで3〜7日程度です。費用は建材数や分析機関によって異なりますが、1検体あたり3万円前後が目安です。
オムラでは、外壁塗装前の調査段階でアスベストの可能性を確認し、必要に応じて専門機関との連携を速やかに行います。
Q.アスベストが含まれていても塗装は可能ですか?
A.可能です。ただし、適切な工法(封じ込め工法・囲い込み工法)を選択する必要があります。削り取りや研磨を行う「ケレン」などの工程を避け、安全に塗装できるよう工程を見直します。
オムラでは、飛散リスクを最小限に抑える封じ込め工法を推奨し、外観を損なわずに安全性を確保しています。
Q.アスベスト工事を行う際の法的義務にはどんなものがありますか?
A.労働安全衛生法および大気汚染防止法により、一定規模以上の工事では「作業計画書の届出」と「特定粉じん排出等作業の届出」が義務付けられています。
違反すると事業者・発注者双方に行政処分が下る場合もあります。オムラでは、すべての届出を法令に基づき行い、必要書類を提出したうえで施工を実施しています。
Q.アスベスト除去後の廃材はどのように処理されますか?
A.アスベスト廃材は「特別管理産業廃棄物」として厳重に処理されます。運搬・保管・最終処分まで、すべて専門の許可業者が対応します。
オムラは適正処理業者と連携し、マニフェスト(管理票)を発行して処理過程を可視化。法令遵守のもと、発注者様のリスクを最小限に抑えています。
アスベスト対応の外壁塗装は「オムラ」にご相談ください
アスベストを含む外壁や屋根の塗装は、通常の塗装工事とはまったく異なるリスクと法的要件を伴います。誤った処理をすれば、施工業者だけでなく発注者側(法人・管理会社・オーナー)にも法的責任が及ぶことがあります。
そのため、アスベスト調査・届出・飛散防止施工・廃材処理まで一貫して対応できる業者を選ぶことが何より重要です。
株式会社オムラ(プロタイムズ下関店)では、石綿作業主任者・特定化学物質作業主任者などの有資格者が在籍し、法令に基づいた安全施工を徹底しています。施工記録やマニフェストも発注者様に提出し、透明性の高い工事を実現しています。
安全・法令順守・信頼性を兼ね備えたアスベスト対応をお求めの法人様・管理会社様は、ぜひオムラまでご相談ください。お問い合わせは【問い合わせフォーム】、または【メール】【お電話】【ショールーム】にて承っております。
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