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シリコン・フッ素・無機塗料の耐久年数と成分の違いを徹底比較【アステックペイント視点】

外壁塗装の見積もりを取ると、シリコン塗料・フッ素塗料・無機塗料といった複数のプランを提案されることがほとんどです。

価格差が数十万円になることもあり、「どれを選べば後悔しないのか」と迷う方は少なくありません。塗料の名前だけを見ても性能の違いがわかりにくく、判断に困ってしまうケースも多いです。

そこで本記事では、シリコン・フッ素・無機塗料の成分や耐久年数の違いを整理し、ご自宅に合う塗料選びの判断材料をわかりやすく解説します。

それぞれの塗料の特徴を知ることで、ご自身のライフプランや住まいの状況に合った選択がしやすくなるはずです。

 

塗料の違いは「耐久年数」だけでなく成分で決まります

シリコン塗料・フッ素塗料・無機塗料は、それぞれに含まれる樹脂の種類が異なり、その違いが耐久性や汚れにくさを左右します。各塗料の主成分・耐用年数・価格帯の違いについて、順に整理していきましょう。

 

シリコン・フッ素・無機塗料の主成分の違い

塗料は「樹脂」「顔料」「添加剤」「溶剤(水または有機溶剤)」で構成されており、なかでも塗膜の性能を決定づけるのが樹脂部分です。樹脂が紫外線や雨風から外壁を守る役割を担っているため、樹脂の種類が変わると、塗装後の耐久性や美観の持続性も大きく変わってきます。

※塗膜=塗装後に外壁表面にできる膜。

シリコン塗料は、シリコン樹脂を主成分とした塗料で、住宅外壁塗装市場において広く採用されている代表的な塗料です。コストと性能のバランスが取りやすく、外壁塗装の基準といえます。多くの塗装会社がプラン提案を行なう際、その中心に配置されるのがシリコン塗料です。

フッ素塗料は、フッ素樹脂を主成分とした塗料です。フッ素樹脂は結合エネルギーが高く、耐候性・耐汚染性に優れる特徴があります。商業施設や長期的に維持したい住宅で選ばれることが多い塗料です。

無機塗料は、ガラスや石などの無機成分を主原料に含む塗料です。紫外線で劣化しにくい無機成分を組み合わせることで、塗膜の劣化スピードを抑える特徴があります。外壁塗装の中でも最高クラスの耐久性として注目されており、長期間住み続ける予定の住宅で採用されるケースが多いです。

 

耐用年数の目安と価格帯の比較

樹脂の違いは、耐用年数にも表れます。アステックペイントが公開している情報をもとに、以下の表で整理しました。

塗料の種類
耐用年数の目安
塗料単価の目安(円/㎡)
シリコン
約7〜10年
2,300〜3,500円
フッ素
約15〜20年
3,500〜5,600円
無機
約15〜25年
3,500〜6,400円

無機塗料はフッ素塗料と同等かやや高めの価格帯に位置しますが、耐用年数が長いため、塗り替え回数を減らせる可能性があります。一方でシリコン塗料は、初期費用を抑えつつ標準的な耐久性が得られる塗料として、多くの戸建て住宅で選ばれています。

注意したいのは、耐用年数が短い塗料を選んだ場合、1回あたりの塗料代は抑えられても、塗り替え頻度が多くなり、足場代や塗装費が都度発生する点です。

塗装にかかる費用は、塗料代だけでなく、足場代や人件費なども含めて考える必要があるため、耐久年数も含めて総合的に検討することが大切になります。

 

「無機塗料」という名称の誤解に注意

無機塗料という名前から、「100%無機成分でできている塗料」と受け取られがちですが、実際にはそうではありません。完全な無機成分だけでは塗膜として成立しないため、有機樹脂と無機成分を組み合わせて作られています。

つまり、「無機塗料」と呼ばれている製品は、有機樹脂をベースに無機成分を多く配合した塗料、というのが正しい理解です。

製品によって無機成分の配合比率や樹脂設計は異なり、それによって耐候性や価格にも差が出ます。そのため、同じ「無機塗料」という名称でも、メーカーや商品ごとの性能を確認することが大切です。

商品名やメーカーの技術資料で詳細を確認し、どのような無機成分がどの程度配合されているのかを把握することが、塗料選びの精度を高めるポイントになります。フッ素塗料についても同様に、フッ素成分の含有量によって性能が変わる場合があり、製品ごとの確認が欠かせません。

 

耐久年数はあくまで目安にすぎません

カタログに記載されている耐用年数は、塗料メーカーが行なう「促進耐候性試験」という劣化試験のデータをもとに算出された推定値です。紫外線・水・温度などの劣化要因を実環境より強い条件で連続的に与え、屋外暴露と同等の劣化を短期間で再現する試験になります。

試験では塗膜の光沢保持率を測定し、規定値を下回るまでに要した時間から「屋外で何年相当の耐久性がある」という目安を算出しますが、実際の住まいでは以下のような要因で耐用年数は変動します。


地域の気候(沿岸部の塩害、寒冷地の凍結融解、紫外線量の地域差)

既存外壁の劣化状況や下地処理の精度

メーカー指定の塗布量・乾燥時間を守った施工がなされているか

シーリングや板金部など付帯部のメンテナンス頻度

促進試験で「20年相当」と算出された塗料でも、施工条件や立地によって短くなる場合もあれば、想定どおり長持ちする場合もあります。

カタログ上の数値はあくまで目安として捉え、住環境や施工品質も含めて検討することが、長期的なコストを抑えることにつながるのです。

 

あなたに合う塗料は「何年住むか」で変わります

同じ住宅でも、今後の居住年数・予算・メンテナンス計画によって最適な塗料は異なります。ここでは、それぞれの塗料が向いている方の特徴を整理し、判断軸を明確にしていきましょう。

 

シリコン塗料が向いている方

シリコン塗料は、コストと性能のバランスを重視する方に向いています。建築塗料市場で広く普及しており、迷ったときに選びやすい塗料の一つです。製品ラインナップも豊富で、色や艶のバリエーションも多いため、デザイン面でも自由度が高いという特徴があります。

具体的には、次のような方におすすめです。


10年前後で次のメンテナンスを検討してもよいと考えている方

初期費用を抑えながら、標準的な耐久性を確保したい方

将来的に売却や建て替えの可能性がある方

外壁の劣化がそれほど進行していない築浅住宅にお住まいの方

30坪程度の戸建て住宅でシリコン塗料を使用した場合、外壁面積や劣化状況にもよりますが、外壁塗装の総費用は80万〜100万円程度が一つの目安になります。

次回の塗り替えまでの期間を短めに設定し、こまめに住まいの状態を確認していきたい方にとって、シリコン塗料は合理的といえます。築年数や家族構成の変化に応じて、次のタイミングで塗料グレードを見直すという考え方もできます。

 

フッ素塗料が向いている方

フッ素塗料は、耐久性と美観の両立を重視する方に適しています。紫外線・熱・雨風に強く、外壁や屋根の保護性能が長期間持続する傾向があるため、塗り替えサイクルを延ばしたい方に人気です。

屋根は外壁以上に紫外線や熱の影響を受けやすいため、屋根塗装でフッ素塗料を採用するケースもよく見られます。

具体的には、次のような方に向いている塗料です。


長期間にわたって塗り替えの手間を減らしたい方

外壁・屋根の美観を長く保ちたい方

カビ・藻・汚れが気になる外壁をお持ちの方

金属屋根やトタン屋根など、耐候性が求められる素材を使用している方

幹線道路沿いや工業地帯など、排気ガスの影響を受けやすい立地の方

フッ素塗料の中には、表面に汚れが付きにくく、雨水とともに汚れを洗い流すセルフクリーニング機能を備えた製品もあります。下関市のように海風や雨の影響を受けやすい地域では、こうした低汚染性能が美観維持に役立つ場面もあります。

また、フッ素塗料には標準タイプのほか、クリアタイプ・弾性タイプ・遮熱タイプなどがあり、住宅の状況に合わせて選択できる点も特徴です。

 

無機塗料が向いている方

無機塗料は、耐久性を優先したい方に向いた塗料です。紫外線で劣化しにくい無機成分を多く含むため、塗膜の劣化スピードを抑える効果が期待できます。塗料グレードの中でも高耐久タイプに位置づけられ、塗り替え周期をできるだけ長くしたい方に選ばれる傾向があります。

具体的には、次のような方におすすめです。


築10〜15年以上で、初めての塗り替えを検討している方

これから15年以上、同じ住まいに住み続ける予定の方

太陽光が強く当たる面の外壁の劣化を抑えたい方

長期的なメンテナンス費用を抑えたい方

汚れやカビが目立ちにくい外壁を維持したい方

30坪程度の住宅で無機塗料を使用した場合の総費用目安は、100万〜150万円程度です。初期費用は高めですが、塗り替え回数が減ることで、長期的なコストパフォーマンスにつながる可能性があります。

親水性が高い製品も多く、雨水で汚れが流れやすい特性は、美観を長く維持したい方にとって魅力的です。

 

1年あたりの費用で比較する考え方

塗料選びで迷ったときは、「1年あたりのコスト」で比較する方法が役立ちます。

あくまで一例ですが、30坪程度の住宅で外壁塗装を行う場合、想定耐用年数で割って「1年あたりの費用」を比較する考え方もあります。実際の金額は、塗装面積・劣化状況・付帯部の工事内容によって変わります。

初期費用だけを見ると無機塗料は高く感じますが、1年あたりに換算すると、必ずしも割高とはいえないケースもあります。

たとえば30年スパンで考えた場合、シリコン塗料は2〜3回の塗り替えが必要になることが多く、足場代や諸経費も都度発生します。一方でフッ素塗料や無機塗料は、30年で1〜2回の塗り替えで済むケースもあり、トータルコストでは差が縮まることも少なくありません。

下関市は海風や日差し、降雨などの影響を受けやすい地域でもあるため、立地条件も踏まえて塗り替え回数を含めた長期的な視点で検討することが大切です。

「長く住むなら高耐久」「将来売却の可能性があるならバランス重視」「家族の人数や年齢に合わせて10〜15年ごとにメンテナンスを計画する」など、ライフプランに合わせて判断軸を整理してみてください。

 

同じ塗料でも長持ちするかは施工品質で変わります

塗料の性能を引き出すためには、下地処理・塗布量・乾燥時間・工程管理を適切に行なうことが欠かせません。ここでは、施工品質を見極めるために知っておきたいポイントを解説します。

 

高耐久塗料でも施工不良があれば長持ちしません

耐用年数の目安が20年とされる無機塗料を選んだとしても、下地処理が不十分だったり、塗料を薄めて使われたりすれば、数年で剥がれや色あせが発生する可能性があります。

塗料の性能はあくまで適正な施工がなされた場合に発揮されるものであり、製品そのものが品質を保証するわけではありません。

価格だけで塗装会社を選ぶと、見積書に必要な工程が含まれていなかったり、下地処理や乾燥時間が十分に確保されていなかったりする場合があります。塗料の性能を長く保つためには、価格だけでなく、工程内容や使用塗料、保証内容まで確認することが大切です。

安さの理由が「塗料を薄めて使う」「必要な工程を省略する」といった施工面にある場合、結果的に再塗装が必要となり、余計な費用がかかってしまうケースがあります。

そのため、塗料選びと塗装会社選びはセットで考えないといけません。カタログ上の耐用年数だけで判断せず、その塗料を適切に施工できる塗装会社かどうかを見極めることが大切です。

 

下地処理・基準塗布量・乾燥時間がカギ

塗装工事の品質を左右する3つの重要ポイントを押さえておきましょう。

1つ目は、下地処理です。サンドペーパーなどで劣化した塗膜を除去し、ひび割れを補修する工程は、塗料の密着性を高めるために欠かせません。

劣化状況や築年数に合わせた処理を怠ると、新しい塗料の性能が充分に発揮されにくくなります。築10年以上の住宅では、下地の劣化が進んでいるケースが多く、補修の工程が増えやすいです。下地処理の有無や内容が、塗装後の耐久性を大きく左右する重要な工程といえます。

2つ目は、基準塗布量の厳守です。塗料には、メーカーが定める「基準塗布量」(1㎡あたりに必要な塗料の量)があります。これを下回ると塗膜が薄くなり、耐久性の低下につながります。

薄く塗っても見た目では判別が難しいため、塗装面積から必要な使用缶数を算出し、その量がきちんと現場で使われたかを確認することが大切です。使用した塗料の写真を残してくれる塗装会社であれば、塗布量の確認がしやすくなります。

3つ目は、塗り重ね乾燥時間の厳守です。下塗りが乾かないうちに重ね塗りすると、適切な塗膜形成ができず、劣化が早まる原因となります。

工期を短縮するために乾燥時間を省略するケースもあるため、注意したいポイントです。標準的な外壁塗装の工期は10〜14日程度が目安で、極端に短い工期を提示する塗装会社には注意してください。

 

見積書で確認したい5つの項目

施工品質を見抜くためには、見積書の内容を細かくチェックすることが効果的です。最低でも以下の5つの項目を確認してください。

塗料名
メーカー名と商品名が明記されているか。「シリコン塗料 一式」のような曖昧な記載は注意が必要です。同じシリコン塗料でも、メーカーや商品によってグレードや価格が大きく異なります。
使用缶数
塗料の使用缶数が記載されているか。基準塗布量を守るために必要な情報で、塗布量を正しく管理する目安にもなります。
塗装面積
「坪数」ではなく、外壁の面積が㎡単位で記載されているか。同じ坪数でも建物の形状によって塗装面積は異なるため、㎡単位での記載が正確な見積もりの基本となります。
下塗り・中塗り・上塗り
メーカー仕様に沿った工程数が記載されているか。工程を省略すると塗膜の密着性や耐久性に影響します。
保証内容
保証期間・範囲・免責事項などの条件が書面で明示されているか。保証書の発行有無も合わせて確認しましょう。

これらが明記されていない見積書では、施工品質を判断する材料が乏しくなります。不明な点は遠慮なく塗装会社に質問し、納得できる回答が得られるかを確認しましょう。

 

塗料名だけで比較するのは避けたいポイント

同じ「シリコン塗料」でも、メーカーや商品によってグレードが異なり、耐用年数や価格に差があります。価格が安く見えても、グレードの低い塗料が使われていれば、結果的に短期間で再塗装が必要になるかもしれません。

また、見積書に記載された工程数や使用缶数を比較することで、その塗装会社が適正な施工を行なう姿勢があるかどうかが見えてきます。極端に安い見積もりは、必要な工程の省略や塗料の希釈など、品質面でのリスクが潜んでいる可能性が高いです。

逆に極端に高い見積もりも、不要な工事が含まれていないか確認してください。相見積もりは3社程度から取り、内訳まで丁寧に比較することが、塗料の性能と施工品質の両方を見極める手がかりとなります。

 

迷ったら診断結果をもとに塗料を選びましょう

塗料はカタログ上の性能だけで選ぶのではなく、ご自宅の外壁材・劣化状態・立地環境に合わせて選ぶことが、長持ちする塗装につながります。

下関市のように海に近い地域では、塩害による塗膜の劣化が早まる可能性があるため、低汚染性や耐候性を重視した塗料を選ぶ判断が大切です。日当たりの強い面と北側で塗料を分けて検討するケースもあります。こうした判断は、専門知識を持った診断士による現地調査をもとに行なうのが安心です。

株式会社オムラ(プロタイムズ下関店)では、外装劣化診断士による「お家の健康診断」を実施しています。屋根の上やふだん見えない箇所までビデオカメラで撮影しながら、約1〜2時間かけてお住まいを隅々まで診断いたします。

下関市一の宮卸本町にあるショールームでは、シリコン・フッ素・無機塗料それぞれの仕上がりや質感の違いを、サンプルを通じて体感していただくことが可能です。一級塗装技能士や外装劣化診断士の資格を持ったスタッフが、お住まいの状況に応じたメンテナンス方法をご説明いたします。

株式会社オムラ(プロタイムズ下関店)は、創業35年以上の歴史の中で、下関市を中心にのべ5,000件以上の施工実績を積み重ねてきました。ウェブサイトでは下関市内の施工事例を多数掲載しているため、同じような外壁材や築年数の事例を参考にして、塗装後のイメージをつかんでください。

塗料選びに迷われた際は、まず診断結果をもとに複数プランを比較するのがおすすめです。客観的なデータを踏まえた提案を受けることで、納得して塗料を選んでいただけます。

下関市で外壁塗装をご検討の方は、お気軽に株式会社オムラ(プロタイムズ下関店)までご相談ください。

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