スタッフブログ
「遮熱塗料」と「断熱塗料」は何が違う?成分・効果・コストを正直に解説
2026年08月06日(木)

外壁塗装や屋根塗装を検討していると、見積もりや塗料の説明の中で「遮熱塗料」「断熱塗料」という言葉を目にすることがあります。
どちらも住まいの暑さ・寒さ対策につながる塗料として紹介されますが、「何が違うのか」「自宅にはどちらが合うのか」まで分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
遮熱塗料と断熱塗料は、どちらが優れているかではなく、熱に対する働き方や向いている住まいの条件が異なります。
この記事では、遮熱塗料と断熱塗料の違いを、仕組み・期待できる効果・費用の考え方に分けて解説します。塗料を選ぶ際に確認したいポイントも紹介しますので、見積もりを比較するときの参考にしてください。
遮熱塗料は熱を反射し、断熱塗料は熱を伝わりにくくする塗料です

出典| 株式会社アステックペイント 公式YouTubeチャンネル
遮熱塗料と断熱塗料は名前が似ているため混同されがちですが、熱に対する働き方がそれぞれ異なります。まずは、基本的な仕組みの違いから確認していきましょう。
遮熱塗料は太陽光を反射する塗料
遮熱塗料は、太陽光に含まれる近赤外線※を反射することで、屋根や外壁の表面温度が上がりにくくなるようにする塗料です。
塗膜※が近赤外線を反射するため、屋根材や外壁材が熱を吸収しにくくなります。結果として、屋根や外壁から室内側へ伝わる熱の量を抑える効果が期待されるものです。
遮熱塗料は「高日射反射率塗料」と呼ばれることもあり、日射反射率の高さが性能を判断する目安のひとつとされています。
※近赤外線 =太陽光の中で「熱線」と呼ばれる光のこと。物体に当たると熱に変わる性質があります。
※塗膜 =塗料が乾いてできる膜のこと。
断熱塗料は熱を伝わりにくくする塗料
断熱塗料は、塗膜そのものが熱を伝えにくい構造を持ち、屋外の熱が室内側へ伝わるスピードを緩やかにする働きを持つ塗料です。
多くの断熱塗料には特殊なセラミック成分が含まれており、微細な空気層をつくることで熱の移動を抑える仕組みになっています。夏場の外気の熱が室内に入りにくくなるだけでなく、冬場は室内の熱が外へ逃げにくくなる保温効果も期待できる点が特徴です。
一方で、断熱塗料は塗膜に熱を溜め込む性質もあるため、表面温度そのものを下げる働きは遮熱塗料とは異なる考え方になります。
名称だけで性能を判断しないことが大切
遮熱塗料・断熱塗料には業界共通の明確な定義がありません。メーカーによっては、遮熱と断熱の両方の性能を併せ持つ製品を販売しているケースもあります。
同じ『遮熱塗料』でも、耐候性・低汚染性など備えている機能には製品によって幅があるため、名称だけで性能を判断することはできません。塗料を検討するときは、製品カタログや仕様書で、具体的な性能値と機能を確認する姿勢が大切です。
また、遮熱塗料・断熱塗料の効果の出方は、建物の断熱構造・間取り・階数・窓の大きさや数・換気の状態・天候などによって変わります。カタログの数値や事例は、あくまで特定の条件下での目安として捉えるとよいでしょう。
選ぶ基準は「どんな悩みがあるか」です
遮熱塗料と断熱塗料の違いが分かったところで、次に気になるのは「自宅にはどちらが合うのか」という点だと思います。塗料選びで大切なのは、塗料の名前ではなく、住まいのどこに困りごとがあるかを起点に考えることです。

屋根に近い部屋の暑さが気になる場合
「2階の部屋がとにかく暑い」「屋根裏部屋やロフトが夏場は使いにくい」といった悩みがある場合、屋根の温度上昇を抑える遮熱塗料を検討する考え方があります。
屋根は太陽光を最も強く受ける部位で、夏場は屋根材の表面温度が高くなりやすいです。屋根材の温度が上がれば、その熱は天井を通じて2階や屋根裏へ伝わっていきます。屋根に遮熱塗料を塗装することで、屋根材の温度上昇を抑え、室内側への熱の影響を和らげることが期待できるのです。
屋根材がスレート瓦※や金属屋根の住まい、吹き抜けのある住まい、2階建て以上の住まいは、屋根からの熱の影響を受けやすい構造といわれています。
※スレート瓦 =厚み4〜5mm程度の薄い板状の屋根材。
熱の伝わり方や冬の保温性も気にしたい場合
夏の暑さだけでなく、室内の温度を保ちにくいことが気になる場合や、外気の影響を通年で緩やかにしたい場合は、断熱性能を持つ製品も比較対象になります。
断熱塗料は熱の移動を抑える働きがあるため、夏の熱の侵入だけでなく、冬に室内の熱が外へ逃げるのを緩やかにする効果も期待できます。防音効果を持つ製品もあり、雨音や外の騒音が気になる住まいで選ばれることも多いです。
ただし、断熱塗料は色の仕上がりが基本的に艶消しになったり、価格が高めになったりしやすい特徴もあります。仕上がりのイメージや予算とあわせて検討することが大切です。
塗料だけで室内環境が決まるわけではありません
もうひとつ知っておきたいのは、室内の暑さ・寒さは塗料だけでは決まらないという点です。
室内環境には、屋根裏や壁の断熱材の有無・状態、換気の仕組み、窓からの日射など、複数の要素が関係しています。夏場に室内へ入る熱のうち、窓から入ってくる割合が大きいという調査結果もあります。
築年数が経過して断熱材が劣化していたり、大きな窓から強い西日が入ったりしている場合は、塗料の変更だけで大きな改善を得るのは難しいことも多いです。
塗料選びを進める前に、「どこから熱が入ってきているのか」「今の住まいのどこに弱点があるのか」を整理しておくと、塗装会社への相談もスムーズに進みます。
費用は塗料名ではなく、製品と施工内容で比較しましょう

遮熱塗料と断熱塗料の費用を比べようとしたとき、「どちらのほうが高いのか」と気になる方も多いと思います。しかし、費用の比較は塗料の種類だけでは判断できません。
ここでは、見積もりを比較するときに確認したいポイントを整理します。
塗料の価格差は「種類」より「製品」で大きく変わります
遮熱塗料・断熱塗料はどちらも一般塗料より材料費が上がる傾向がありますが、製品ごとの価格差が大きいため、一律に「断熱塗料のほうが高い」「遮熱塗料のほうが安い」とは言い切れません。
塗料の価格は、樹脂の種類(シリコン・フッ素・無機など)、耐用年数、備えている機能(低汚染性・高耐候性など)によって変わります。同じ遮熱塗料でも、シリコン系と無機系、またはフッ素系では価格帯も期待耐用年数も異なるのです。
塗料を検討する際は、遮熱・断熱という機能だけでなく、樹脂の種類と耐用年数もあわせて比較すると、長期的な費用感を判断しやすくなります。
塗装工事の総額は塗料代だけでは決まりません
塗装工事の総額には、塗料代だけでなく、以下のような費用が含まれます。
足場の設置・解体費
養生費(塗料が付着しないようにビニールで覆う作業)
高圧洗浄費
下地処理・補修費
施工費(職人の人件費)
諸経費
塗料自体が高くても、施工面積が小さければ総額は抑えられますし、逆に安い塗料でも施工面積が大きければ総額は上がります。塗料の単価だけを見て工事金額を判断すると、実際の総額とずれてしまうことがあるため、注意が必要です。
見積書で確認したい3つのポイント

見積もりを比較するときは、次の3つの項目が明記されているかを確認しましょう。
塗装面積は、図面や現地での実測をもとに算出する方法が一般的です。「外壁塗装工事一式」「遮熱塗料一式」といった曖昧な書き方の見積書では、どの塗料をどれだけ使うのかが分からず、他社との比較もしにくくなります。
また、坪単価だけで金額を示している見積書も、建物の形状によって実際の塗装面積が異なるため、正確な比較には向きません。塗料メーカーが定めた基準塗布量※を守った施工が行なわれるかを判断するためにも、塗料名・面積・缶数の記載は欠かせない情報です。
※基準塗布量 =塗料の性能を発揮するために必要な、1㎡あたりに塗るべき塗料の量。
屋根材・外壁材の状態によって費用は変わります
もうひとつ確認しておきたいのが、下地の状態です。
屋根材や外壁材にひび割れ・雨漏り・シーリングの劣化などがある場合、塗装の前に補修工事が必要になります。
補修が必要な状態のまま塗装だけを行なっても、塗料の性能を十分に発揮できず、塗膜の剥がれや雨水の浸入などのトラブルにつながることがあります。塗料選びと同じくらい、下地の状態と補修内容を確認することが重要です。
見積もりの段階で、「どこに劣化があるか」「どの部分にどのような補修が必要か」を書面や写真で示してもらえるかも、見積書の内容を判断する材料になります。
あわせて、保証についても、内容・範囲・期間・免責事項が書面で明示されているかを確認することが重要です。保証の有無だけでなく、どのような場合に保証が適用されるのかを、契約前に確認しておくと安心につながります。
※シーリング =外壁材のつなぎ目を埋めるゴム状の材料。
塗料選びの前に、建物の状態を確認できる塗装会社を選びましょう

遮熱塗料・断熱塗料が自宅に合うかどうかは、塗料のカタログを眺めているだけでは判断できません。屋根や外壁の素材、劣化状況、補修の必要性を確認したうえで提案してもらうことが、塗料選びの土台になります。
相談先で確認したいこと
塗装会社に相談する際は、次のような点を確認できるかがポイントになります。
なぜこの塗料が自宅に合うのか、理由を説明してもらえるか
屋根・外壁の素材や劣化状況を診断したうえで提案しているか
補修が必要な箇所を書面や写真で示してもらえるか
見積書に塗料名・塗装面積・塗り回数が具体的に記載されているか
塗料の機能ばかりを強調して、建物の状態や劣化についての説明が不十分な場合は、判断材料が揃わないまま契約に進むことになります。
塗料は住まいに合ったものを選んでこそ性能を発揮するものであり、住まいの状態を把握したうえでの提案かどうかを確認することが、信頼性を判断する一つの目安です。
建物の状態を確認したうえで提案する塗装会社を選びましょう
建物の状態を把握するには、専門的な知識を持った担当者による診断が役立ちます。外装劣化診断士※や建築士など、有資格者が診断を担当しているかも、相談先を選ぶ際の確認事項の一つです。
山口県下関市を拠点とする株式会社オムラ(プロタイムズ下関店)の公式ホームページでは、外装劣化診断士による建物診断を実施していることが確認できます。屋根の上や屋根裏など、普段見ることのできない箇所も含めて診断を行ない、劣化状況を報告書にまとめて提示する流れです。
塗料の機能だけで工事を決めるのではなく、まず建物の状態を確認したうえで、必要な塗料と施工内容を判断していく流れを取っている点は、相談先を選ぶ際の参考になります。
※外装劣化診断士 =一般財団法人塗装品質機構(PQA)が認定する、外装部分の劣化状況の調査・診断・対策提案を行なう資格。
遮熱・断熱の違いを理解したうえで、住まいに合う塗料を確認しましょう

遮熱塗料は太陽光を反射して屋根や外壁の表面温度の上昇を抑える塗料、断熱塗料は熱の伝わるスピードを緩やかにする塗料です。どちらが優れているかではなく、住まいの状態や改善したい悩みに合わせて選ぶものと考えるとよいでしょう。
塗料の効果の出方は、建物構造・断熱性能・窓・換気・天候などの条件によって変わります。また、遮熱塗料・断熱塗料という名称だけでは製品ごとの性能を判断できないため、製品カタログや仕様書で具体的な性能値を確認することが欠かせません。
どちらの塗料が合うか迷う場合は、まず建物診断を受け、屋根・外壁の状態と必要な補修を確認したうえで、塗料を提案してもらう流れがおすすめです。
見積書に塗料の商品名・塗装面積・塗り回数が具体的に記載されているか、保証の内容・範囲・免責事項が明示されているかもあわせて確認しましょう。
山口県下関市で外壁塗装・屋根塗装をご検討中の方は、株式会社オムラ(プロタイムズ下関店)の公式ホームページから、屋根・外壁の状態確認とあわせてご相談いただけます。
塗料の機能や見積書の内容で気になる点がある場合も、お気軽にお問い合わせください。
人気記事

【2026年最新】山口県・下関市の外壁塗装で使える助成金・補助金制度...
下関市、宇部市、山陽小野田市、山口市を中心に外壁塗装...

和室を洋室にリフォームするなら?畳からフローリングに変える費用と注意点...
下関市、宇部市、山陽小野田市、山口市を中心に外壁塗装...

仏間のリフォームは何から考える?費用と注意点...
下関市、宇部市、山陽小野田市、山口市を中心に外壁塗装...
お問い合わせはお気軽に!
ご都合にあわせてお問い合わせ方法をお選びください。
[
ピックアップ
]









